こんな方におすすめ
- 自分(プログラマ)がアメリカでどのくらいの価値があるのかを知りたい
- 自分のスキルだとアメリカではどのくらいお給料がもらえるのか知りたい
本当です。私は12年間アメリカでWebプログラマをしていますが、アメリカのプログラマの年収ってたぶん世界一高いと思います。生活水準がそもそも世界でも上位なこの国で給料高いってかなり恵まれていると思います。
特にシリコンバレー、サンフランシスコエリアでは世界平均の2,3倍の給与を支払っているところがざらにあります。
まずこれをご覧ください。
出典:StackOverflow https://insights.stackoverflow.com/survey/2020#technology-what-languages-are-associated-with-the-highest-salaries-worldwide-united-states
*文字が小さすぎるとつっこみがあったので文字起こししました。(Kは1000という意味です。150K = $150,000)
1 | Scala | 150K |
2 | Go | 140K |
3 | Objective-C | 135K |
4 | Kotlin | 130K |
6 | Perl | 130K |
7 | Ruby | 130K |
8 | Rust | 130K |
9 | C | 125K |
10 | Swift | 125K |
11 | Haskell | 121K |
12 | Assembly | 120K |
13 | Bash/Shell/PowerShell | 120K |
14 | C++ | 120K |
15 | Java | 120K |
16 | Python | 120K |
17 | TypeScript | 120K |
18 | JavaScript | 112K |
19 | C# | 110K |
20 | Dart | 110K |
21 | HTML/CSS | 110K |
22 | SQL | 110K |
23 | R | 109K |
24 | PHP | 100K |
25 | VBA | 97K |
アメリカを対象にした言語別の平均年収です。ソースはStack Overflowなのでかなり信ぴょう性高いと思います。
Stack Overflowについては全世界を対象にした言語別平均年収の記事で説明しているのでご参照ください。
-
【言語別】世界のプログラマの年収は?一位は意外なあの言語!
続きを見る
それでは市場価値が高い言語ベスト3を見ていきましょう。
1位:Scala
2020年10月現在、アメリカでいちばんお金になる言語はScalaです。$150K ≒ 年収1,500万円
なぜScalaが高いのかの考察は世界のプログラマたちはどのくらいお給料をもらっているのかをご参照ください。
やっぱりアメリカでもScalaは大人気です。世界平均でも1位だったので、もうこれはゆるぎないですね。2020年現在、最短でプログラマとして高給取りになりたければScalaを学びましょう。
ただし、プログラム言語の世界も流行りがあります。来年、再来年はまた新しい言語にとって代わられている可能性は十分あります。アンテナは高く、世界の動向は常に目を光らせておきましょう。
2位:GO
2020年10月現在、アメリカで二番目にお金になる言語はGOです。$140K ≒ 年収1,400万円
なぜGOが高いのかの考察は世界のプログラマたちはどのくらいお給料をもらっているのかをご参照ください。
世界平均で2位だったGOがアメリカでも2位という結果になりました。
3位:Objective-C
2020年10月現在、世界で3番目にお金になる言語はObjective-Cです。$135K ≒ 年収1350万円
Objective-CといえばiPhoneアプリの開発言語というイメージじゃないでしょうか。C言語にObject指向の要素を加えたものでアップル社製品のプログラミングに広く使用されています。近年はより簡易な言語であるSwiftの台頭でやや影が薄くなっている印象ですが、いまだObjective-Cで書かれているコードも多く存在し、その需要はひきつづき高いものとなっています。
Objective-Cでかかれたコードは現役で動いているのに若者がSwiftに流れてしまっているため、逆にObjective-C技術者の希少性は高まっています。
これからiPhoneアプリを開発したいという人にはObjective-CではなくSwiftを学べと言いますが、すでにObjective-Cを既に習得している人はその希少性をしっかり理解して売りにしていくのがスマートだと思います。(でもSwiftもちゃんと勉強しておかないとだめですよ)
Objective-Cが高い理由(予想)
- エンジニアの数が少ない(需給バランスが悪い)ため重宝されている
- iPhoneアプリ開発に使用されていた言語なので、メンテすべき遺産がたくさんある
4位 同率:Kotlin
2020年10月現在、世界で4番目にお金になる言語ひとつめはKotlinです。$130K ≒ 年収1300万円
KotlinといえばAndroidアプリの公式開発言語ですね。IDE(統合開発環境)で有名なJetBrains社が2010年代前半に開発し、2017年にGoogleが公式にAndoridで公式にサポートすることを発表しました。もともとAndroidアプリの開発言語であったJavaとの親和性が高く、コンパイルしたKotlinコードはJavaVM上で動作します。ちょうどIPheneアプリにおけるObjectove-CとSwiftの関係と同じですね。
Javaに高い互換性をもつという特徴から、Javaエンジニアからのスライドも多く、Android公式サポート発表で一気に火が付いたという構図になります。
新しい言語であるがゆえに、Javaの難しいところを極力排除して比較的シンプルな構文でコーディングをすることができます。
また、nullや型の扱いがJavaよりも厳格であるため安全面でも高いレベルを誇っています。
Kotlinが高い理由(予想)
- iPhoneアプリと並び、いまをときめくAndroidの開発言語であるため、需要が高い
- そもそもJavaエンジニアが高給であるため、守備領域の近いKotlinも高くなっている
4位 同率:Perl
2020年10月現在、アメリカで4番目にお金になる言語二つ目はPerlです。$130K ≒ 年収1,300万円
なぜPerlが高いのかの考察は世界のプログラマたちはどのくらいお給料をもらっているのかをご参照ください。
世界平均で1位だったPerlがアメリカは4位という結果になりました。
4位 同率:Ruby
2020年10月現在、世界で4番目にお金になる言語三つ目はRubyです。$130K ≒ 年収1300万円
言わずとしてたMade in Japanのプログラミング言語で、90年代後半にまつもとゆきひろ氏によって開発されました。Made in Japanの最大の恩恵は日本語の文献が多いことだと私は思います。なのでアメリカで4位に食い込んでいることが正直びっくりしました。なぜかというとMade in Japanの影の部分、ガラパゴス問題があると思っていたからです。
すみません、話がそれました。
RubyといえばRuby on rails。Webアプリを作るためのフレームワークですね。これがRuby人気を下支えしているといっても過言ではないと思います。
また開発者であるまつもと氏自身がPerlより可読性が高く、Pythonの弱点を補完したオブジェクト指向型のスクリプト言語を目指したと言っているとおり、その簡易性にも定評があり、同一ロジックを書いたときのプログラム量はJavaの10分の1ともいわれています。
その利便性から実は世界でもユーザーが多く、AirBnB、Crunchbaseをはじめ名だたるイケイケ企業が採用しています。
Rubyが高い理由(予想)
- 人気サービスを運営している企業で採用されているため、高額でプログラマを雇用することができる
4位 同率:Rust
2020年10月現在、アメリカで4番目にお金になる言語四つ目はRustです。$130K ≒ 年収1,300万円
なぜRustが高いのかの考察は世界のプログラマたちはどのくらいお給料をもらっているのかをご参照ください。
世界平均で4位だったRustがアメリカでも4位という結果になりました。
ベスト10圏外
残念ながらアメリカで市長価値が低い言語にはPHP,HTML,CSS, Javascriptといったフロントエンジニア御用達の技術が名前を連ねています。
これは世界基準でも同じです。なぜ低いのかについては世界のプログラマたちはどのくらいお給料をもらっているのかをご参照ください。
まとめ
いかがでしたか? まず驚くのが世界標準との差です。わかりやすいように再度世界とアメリカの言語別給与平均グラフを載せますね。
世界の言語別給与平均
アメリカの言語別給与平均
アメリカともに1位であるScalaを比較すると、その差は$74K≒740万円です。
世界:76K ≒ 760万円
アメリカ:150K ≒ 1,500万円
ほぼ倍。他の言語も同じくらいの差があります。PHPに至っては約2.5倍。。PHP好きなフロントエンジニアの私歓喜。2020年現在でもアメリカのPHPプログラマ平均給与は$100K≒1,000万円です。
平均で$1,000万ってそんなに高くなくない?って思うじゃないですか?でもいわゆる純粋にプログラマとして活躍するのって35歳くらいまでだと思うのでそれで、20歳~35歳の平均で1,000万円と考えると日本と比較するとすさまじいと思います。
あとこのグラフではベスト25位くらいまでを比較していますが、1位と最下位の差も注目です。
世界では$76KのScalaに対し、Dartは37K。その差は$39Kでほぼ倍。
対するアメリカは$150KのScalaに対し、VBAは97K。その差は$53Kで約1.5倍
この結果から読み取れるのは世界の方が言語の移り変わりに敏感だということ。言語の移り変わり=お金になる分野の移り変わりと考えると、たしかに下位を構成するPHP,HTML,CSS,Javascriptの主戦場はWebサイト構築です。WixとかShopifyとかノンプログラマ向けSaasモデルのウェブサイト構築サービスが台頭している現在、Webサイト作成代行で大金が稼げるとは思えないです。
しかも習得が容易なので競争相手も多い。
対するアメリカはシステム化自体が成熟しているため、名だたる企業も十数年前にシステム化をしており、その資産がまだ残っている=メンテが必要なのでその分野のエンジニア給与も高水準を保っているのかもしれません。
どうですかアメリカでプログラマをしたくなりましたか?お金の面だけではなく、余暇や技術の面でも正直私は日本にとどまっているのは非常にもったいないと思います。詳しくはこちらに書いています。
-
アメリカ12年目。経験者は語る、アメリカでプログラマで食っていくために知っておくべきこと
続きを見る
別にアメリカに骨をうずめる必要なんて全くないですし、水が合わなければ一年くらいで日本に帰ったって大したダメージはありません。一定の技術があれば、仕事先はいくらでもあります。エンジニア職ってそういうものです。特権です。
弁護士、医者がすごい? ノーノ―、エンジニア is キングだと本気で思っています。
プログラマ、エンジニアの皆さん、あなたたちはすでにその切符を持っています。その切符を使うか使わないかはあなた次第です。