こんな方におすすめ
- 音楽制作をしたいけどどんなスペックのどんなコンピュータを買えばいいかわからない方
- DJソフトを使いたいけどどんなコンピュータを買うべきかわからない方
検討する内容
チェックリスト
- 大きさ
- 重さ
- CPU
- メモリ
- ストレージ
必要なスペックは?
音楽作成ソフトウェアが要求する最低限必要なスペック
Abelton Live: Window 7以上。Multicore Processor;4GB RAM(8GB以上を推奨)。空き容量3GB
rekordbox: Windows 7以上。Intel i5/i7。4GB RAM。空き容量2GB。
Streamlab OBS:特に高いSpecを必要としないので、上記Specであれば特に問題なし。
Specを上げると値段も大きく変わります。したがって優先順位をつけることが最も重要です。お金に余裕があれば最高スペックのラップトップを買えば間違いありませんが、お値段は4,000ドル近くになります。また、一般的にはスペックが高くなると大きさや重さも増えます。
ソフトを作動させるのに最低限必要なスペックは上記の通り4GBですが、正直これだとかなりストレスを感じると思います。16GBまでなくても良いですが、音楽制作は多くのデータを扱うことがあるので、スムーズに作業されたい場合はメモリ8GB以上をおすすめします。
Intel Core i5とi7を比較するとやはりi7の方がプロセススピードは早く、Generationが新しくなるほど改良されているので、基本的には早くなります。ですがi5とi7でそこまで悩む必要はありません。注目すべきはdual-core, quad-core,hex-core(i7以上)の部分です。
Coreの数が増えればその分処理速度は上がります。ビジネス用途であればdual-coreで十分ですが、音楽制作をするのであれば、複数のMidiを使用することもあるので、個人的にはquad-coreをおすすめします。
GPUはある程度良い方が処理速度がスムーズですが、音楽ソフトに関してはそこまで気にしなくて良いように思います。私はゲームも多少するので、GPUは値段を比較しながら、少し良いものを選ぶことにしました。
最後にストレージの容量です。ここはかなり悩みました。初めは最低でも1TB、できれば2TBは欲しいと思っていましたが、512GBから1TBにするだけで200~300ドル高くなるし、2TBを選ぶとRAMも32GBしか選べない。。。などという事もあったりします。
色んな人にも相談した結果、私はStorageは最低限の512GBに抑え、足りない容量はクラウドで補完することにしました。
最近ではAppleもGoogleもMicrosoftもクラウドサービスを提供していて、月額3~5ドル程度で1TBの容量を使用することができます。足りなくなればアップグレードして容量を増やすことも可能です。
ラップトップに保存したデータはラップトップが壊れると消失する可能性がありますが、クラウドに保存していればその心配はほぼありません。PCを買い替えた場合も、クラウドと繋げればすぐにデータにアクセスできます。
最近では外付けのSSDも安く売っているので、速度にどうしても不満がある場合はそれを使用することで解決できるケースもあります
長々と書きましたが、結論としてはコンピュータ自体には最低限(512GBくらい)だけつけて、あとはクラウドで賄うというのがペストではないかと思います。
音楽制作するにあたり、もう一つ重要なのはUSBポートの数です。MIDIを複数つなぐのであれば、ポートの数は1つでは足りません。
そん時はUSBハブを使いましょう。USBハブには、USB-A, USB-C, MicroSD 対応など多機能なものもあります。
これを使用すれば、ラップトップのUSB1つで複数のMIDIを使用することも可能ですので、結論としてはUSBハブを使用すればラップトップのポート数は然程気にしなくて良いという事になります。
要件を満たすコンピュータは?
以上を踏まえたうえで最終的に候補になったのがこの6つです。
Apple MacBook Pro 13-inch
CPU: intel Core i5 - i7 (8th and 10th gen options)
グラフィック: Intel Iris Plus Graphics 645 or Intel Iris Plus Graphics
メモリ:8GB - 32GB
スクリーン: 13.3inch Retina discplay
ストレージ: 256GB - 2TB SSD
価格: $1299 ~
https://www.apple.com/jp/shop/buy-mac/macbook-pro/13%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%81
メモ
音楽制作に関しては圧倒的な人気を誇るApple MacBook Pro。スペックも高く、アップル製品に慣れている人にとってはこれしかない!といった製品で、多くの米ランキングサイトで1位に輝いています。
MacBook Proは16inchもありますが、13.3inchの方が持ち運び安く、値段も安いです。ベーシックはヘッドホンジャックの他はThunderbolt3 (UCB-C) のポートが2つのみですが、オプションで4個ついているものを選ぶことも可能です。
Dell XPS 13 Laptop
CPU: intel Core i5 - i7 (8th -10th generation)
グラフィック: Intel UHD Graphics 620
メモリ:8GB - 16GB
スクリーン: 13.3inch FHD or 4K touch screen
ストレージ: 256GB - 2TB SSD
価格: $999.99~
https://www.dell.com/ja-jp/work/shop/cty/pdp/spd/xps-13-9300-laptop
メモ
Windows製品の中で何年にもわたり高評価を得ているラップトップです。なんといっても他製品に比べ各段にスリムなデザイン!重さはおよそ1.3kg、薄さも約1.5cm。値段も$999.99~という良心的な値段です。
タッチスクリーン装備でポートはThunderbolt 3 が2つ、Micro SD reader1つとなっています。DellはWebsiteで細かくカスタマイズが可能なので、必要なスペックを選んで購入することができます。
Microsoft Surface Laptop 3
CPU: intel Core i5 - i7 (8th -generation)
グラフィック: Intel UHD Graphics 620
メモリ:8GB - 16GB
スクリーン: 13.5 PixelSense Touch Screen
ストレージ: 256GB - 2TB SSD
価格: $999.00~
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/surface-laptop-3/8vfggh1r94tm
メモ
こちらもDell同様に軽量でスリムなデザインです。ポートはUSB3.0、Mini Display Portとヘッドホンジャックです。ランキングも上位に入っていて、スピード、パフォーマンスにおいて特に高評価を得ています。ただし、DellとMicrosoftはビジネス用として力を入れているため、グラフィック面ではAppleやその他ゲーミング用ラップトップには劣ります。
Asus Rog Strix Scar III
CPU: intel Core i7 (9th or 10th gen)
グラフィック: Nvidia GeForce RTX 2060 or 2070
メモリ:16GB
スクリーン: 15.6inch
ストレージ: 1TB SSD
価格: $1,799.99~
https://www.asus.com/jp/Laptops/ROG-Strix-SCAR-III/
メモ
ゲーム用コンピュータです。ゲーミング用途のPCはベースのスペックが高いため、音楽制作にも問題なく使用可能です。
ゲーミング用というと今までとても大きく重かったのですが、Asus Rog Strixは重さ2.6kg、薄さ2.5cmまで軽量化しました。それでもDellやMicrosoftの倍近くはありますが。
Huawei MateBook 13
CPU: intel Core i7 (8th gen)
グラフィック: Intel UHD Graphics 620 / NVIDIA GeForce MX150
メモリ:8GB
スクリーン: 13inch Touchscreen
ストレージ: 512GB SSD
価格: $999~
https://consumer.huawei.com/jp/laptops/matebook-13-2020/
メモ
デザインは非常にMacBookに似ています。薄さ、軽さともにDellに匹敵します。ポートはUSC-Cが2つとオーディオジャックです。米国のあらゆるサイトのレビューで高評価を得ています。
RAMが8GBモデルのみ、Storageも512GB以外選べないので、さらに速いパソコンを求めてる方には向かないかもしれません。それ以外は特に問題もないようで、値段も安い方なので、できれば私も一度使用してみたいと思ったラップトップです。
米国では2019年から中国製品の規制が始まり、2020年9月現在、Huawei製品も購入ができない状況が続いています。
MSI GF63 Laptop
CPU: intel Core i7 (9th/10th gen)
グラフィック: NVIDIA GeForce MX1050 or 1650
メモリ:8 ~64GB
スクリーン: 15.6 FHD
ストレージ: 512GB~ SSD
価格: $999~
https://jp.msi.com/Laptop/GF63-Thin-9SX-GTX
メモ
こちらもゲーミング用ラップトップです。ポートはLAN、HDMI、USB-C、USB-Aが3つと豊富。厚さも2.2cm、重さ1.86kgとなっています。
ゲーミング用ラップトップとしてはエントリー用で、ディスプレーも含めグラフィックはそこまで良くないですが、音楽制作にしようするのであれば、まったく問題ないです。
もっとハイスペックのものが良い場合は、GF65(64GB RAM、1TB SSD、NVIDIA GeForce RTX-2060)のようなモデルが$1499.99~購入可能です。評判はそこそこといったところです。
候補のコンピュータを具体的に検討していく
ランキングサイトをいくつかみましたが、どのサイトも載せているラップトップは大体同じでした。
私の場合、Windowsに使い慣れているので、まずMacBookProは候補から消去です。Appleユーザであれば、間違いなくMacBookProの一択になるでしょう。
当初一番興味があったのはHuaweiですが、RAMが8GBしかないのと、問題視されている中国製品ということで躊躇していたところ、米国で購入規制がかかり諦めざるを得ないことに。
スペック面ではゲーミング用が間違いないということで、その後AsusとMSIをリサーチしました。どちらもゲーミング用なのでGPUは比較的良いものを搭載しています。Asusは評判も良いですが、少しごつい見た目で重いのが欠点です。
私は1年ほどMSIの液晶カーブモニター(Optix MAG27CQ)を使用しており、発色がとても好きなので、MSIラップトップにも興味があったのですが、ラップトップとしてはあまり評価が高くなく、見た目以外、特に優れているところが見つかりませんでした。今回はTouch Screenに非常に興味があったこともあり、Touch ScreenのないAsusとMSIは一旦却下しました。
残るはDell XPS 13とMicrosoft Surface です。どちらも非常に評判もよく、軽いので持ち運びにも便利です。上記の比較を見て頂いても、スペック、価格帯も殆ど同じように見えます。
一旦候補入りです。
Microsoft SurfaceにはLaptop2の他、Book3、Pro7があります。
この3つの大きな違いは、Laptop2は通常のラップトップ、Pro7はタブレット、Book3は一見ラップトップですがディスプレイとキーボードから取り外す事ができ、タブレットとしても使用できることです。
ずいぶん前にiPadも壊れてしまい、タブレットとしても使用できたらいいなと思ったので、Book3とPro7のどちらかに決めることにしました。
色々とリサーチした結果、判断基準となる大きな違いが3つ見つかりました。1つ目は、Pro7はタブレットなので、外付けのキーボードを使用しなければならないこと。多くの人はSurface Pro用のうすっぺらいキーボードを使用していますが、決して打ちやすいとは言えません。
その点、Book3はLaptopと同じキーボードがついているので、多少は打ちやすいようです。2つ目は、GPUの違いです。Surface Pro7はIntel Iris Plusを使用していますが、Book3はGeForce GTXやNVIDIA Quadro RTX3000を搭載しているものがあります。
総合的に判断してDellではなくMicrosoft Surfaceにすることに決めました。
GPUは少し良いものを選びたかったので、Book3のGeForceは魅力的です。3つ目はディスプレイのサイズです。Pro7は12.3inchのみで、Book3は13.5inchか15inchで選べます。
液晶ディスプレイに接続しないで作業する事を考えると、大き目のディスプレイが欲しいと思いました。重量は増えますが、配信にも使うのでやはりディスプレイの大きさ重視に決めました。
他の違いは下記の通りです。
ストレージ:Pro7 1TBまで/Book3 2TBまで 。
ポート:Pro7 USB-C, USB-A, 3.5mm audio, microSD Card/ Book3 USB-A x2, USB-C, SDXC card reader, 3.5mm audio。
バッテリー:Pro7 最大10.5時間/ Book3 最大 17.5時間。
重さ:Pro7 775gm(キーボードなし) / Book3 1.53kg(13.5inch), 1.9kg(15inch)。
大きさももちろんBook3の方が一回り大きくなります。
以上のことから、Book3を購入することにしました。今回購入したBook3のスペックは次の通りです。
CPU: intel Core i7 (10th gen) quad-core
グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 1660 Ti with 6GB GDDR6 Graphics memory
メモリ:16GB
スクリーン: 15inch
ストレージ: 512GB SSD
ポート:USB-C、USB-A x2、SDXC card reader、3.5mm audio、Surface charging port
重さ:1.9kg
大きさ:343mm x 251mm x 15~23mm
価格: $2,288.10 +TAX
購入後の感想
処理速度は早く、AbeltonもRekordboxでもスムーズに作業ができています。ディスプレイも外付けの液晶モニターがなくても不便ない大きさで、試しにStreamからゲームを購入して遊んでみましたが、グラフィック面も問題ありません。
音楽制作と配信をするという目的においては大満足です。充電せずに長時間使えるのも大変ありがたいです。
反省点もありました。15inchのディスプレイは取り外してタブレットとして使用するには大きく、今のところ取り外して使用はしていません。また、ディスプレイとキーボードの接続箇所がユニークな作りになっているので、折りたたんだときに隙間ができてしまいます。
通常のラップトップのようにぴたっとしまらないのが少し気持ち悪く感じます。そうすると、Surface Laptop3 の15inchを購入すれば良かったのでは。。。という疑問が残ります。これから取り外して使える機会ができて、その後悔が払拭されることを願ってます。
もう一点はTouch screenです。デザインをするわけではないので、今のところTouch Screenをそこまで活用できていません。
ラップトップのタッチパッドは使いにくいので、Touch Screenでファイルの選択や移動、タブの変更などできたら楽かなと思っていたのですが、スクロールはタッチパッドの方がしやすく、一度タッチパッドに手を触れると、わざわざディスプレイに手を移動するのが面倒になります。
まだAbeltonを本格的に使っていないので、エフェクトをいじったり、打ち込みをする際には活用できるのではないかと思っています。Abeltonの外付けコントローラーを使うのであれば、Touch screenは音楽制作にはあまり意味がないという事になります。
ラップトップ購入後にまずお勧めするのは、ディスプレー保護フィルムです。Touch Screenで傷もつきやすいので、ラップトップと一緒に購入しておきましょう。
色んなフィルムが販売されていますが、私は強化ガラスをお勧めします。携帯電話もよく床に落とすので、必ずテンパードガラスのフィルムを装着しています。携帯を落としてフィルムが割れても、本体のガラスが割れたことは今まで1度もありません。
安いフィルムは爪などによる傷を防ぐことはできますが、落とした時、ぶつけたときは正直あまり意味をなさないように思います。現に母のiPhoneは百均の保護フィルムを使用して2回も画面が割れていました。高価なものを守るためなので、ここはケチらないようにしましょう。
キーボード保護はどちらでも良いと思いますが、私はほこりが隙間に入るとか、キーボードが傷つくという理由ではなく、ゴムが滑り止めになって打ちやすいという理由で使用しています。
ラップトップ自体の保護ケースも販売しています。持ち運ぶとどうしても傷がついてしまうので、何かしらの保護をしておくと良いです。残念ながら、米国ではスタイリッシュなものがなく、まだ購入できていません。
おすすめの周辺機器
USBハブ
これさえあればポート数を気にする必要ありません。
外付けドライブ
ストレージの容量が足りなくなったら外付けドライブで拡張しましょう。
Surface Book3 保護フィルム:
落として液晶が大変なことにならないように貼っておきましょう
Surface Book3 キーボードカバー
キーボードの隙間に埃が入らないように。あとタイピングしやすいように。
Surface Book3 カバー・ケース
持ち歩く人はカバーつけてたほうがかっこよし。
Surface用ペン
指でやると汚れるし、細かい作業はペンがないと辛い。。
Surface 用 マウス
マウスないと作業しづらいですよね。。自分はないとダメです。